2023.12.19
2023年11月11日(土)、港北 TOKYU S.C.のイベントスペースを会場に、「都筑野菜マルシェ」が開催されました。都筑区の農業戸数は、横浜市18区中トップの421戸。区内の農地面積は200haで18 区中第2位です。野菜作りが盛んなこの地域で育った野菜をもっと地域の人に知ってもらいたいと、都筑区と港北 TOKYU S.C.の連携で開催された「都筑野菜マルシェ」。その様子をレポートします。
新鮮な野菜で都筑の魅力に触れる
前日まで続いた季節はずれの暖かさから一転、朝から冷たい風が吹く1日となりましたが、開始時間前から入場を待つ列ができ、ご家族連れをはじめ、たくさんの人でにぎわいました。
地元農家「&Arts Factory(アンドアーツファクトリー)」で育てられた新鮮な野菜の直売と、都筑区にゆかりのある料理研究家を招き、都筑区特産の小松菜を使った「小松菜棒餃子」の試食が提供されました。
会場には、ほうれん草、白菜、大根、さつまいもなど旬の野菜と共にバターナッツカボチャなどの珍しい野菜も並び、元気あふれる市場の雰囲気。両手いっぱいに野菜を抱えながら野菜ケースをのぞきこむ人たち、「小松菜棒餃子」のおいしさにこぼれる笑顔、弾む会話……。マルシェならではの活気ある光景が見られました。
用意された野菜ケースは次々と空になり、あっという間に完売。大盛況となった今回のマルシェについて、「&Arts Factory」代表・村田さんと、横浜市都筑区 総務部区政推進課・橋本課長にお話を伺いました。
同じ地域で育った野菜は、そこで生活する人との相性も良いはず!
出店農家「&Arts Factory」は、都筑区内の農家さん。代表の村田さんは、ひっきりなしに訪れるお客さまに笑顔で応対されていました。
「実家が江戸時代から代々続く農家です。ふだんは畑に設置した直売所の他、JAの直売所や都筑区の朝市などで販売しています。」
村田さんの野菜販売の原点はニューヨークにあるそう。「DJを志して、ニューヨークに修行に行っていた時に"マルシェ”を知りました。お客さんと会話しながら野菜を売る農家の方の姿がとても楽しそうだったので、自分もこんな風にできたらいいなと思ったことが今につながっています。」
「近隣の店舗さんからいただく、抽出後のコーヒーの粉を腐葉土に混ぜるなど、減農薬に取り組んでいます」と話す村田さん。季節に応じて、小松菜やほうれん草、大根など、旬の野菜を栽培しつつ、イタリアンパセリやクレソンの一種・コントルノなど、西洋野菜も手掛けているそうです。
「都筑区に住んでいても、都筑区に農家が多いということを知らない人が意外と多いんですよね。だから、このような機会をつくっていただけると、とてもうれしいです。今回のマルシェが都筑の野菜を知る機会につながってほしいですね。」さらに、「自論ですが…」と前置きをしてから「地域の方と同じ雨に打たれ、同じ空気を吸って育った野菜は、その地域の人とも相性が良いはず。だから、地元の野菜はおいしいと感じてもらえると思うんですよ」と、地産地消への思いも話してくれました。
この地域で生まれて育った村田さん。「センター南は、自然を近くに感じられるとても住みやすいまち。ぼくが子どものころには野生のウサギやキジがいましたよ。まちの景観はだいぶ変わりましたが、これからも野菜を介してこのまちを盛り上げていきたいですね。」
「楽しいのが一番!」との気持ちのままに、今でもDJとしての活動も続けているそう。人が集うことで生まれるリアルな触れ合いを大切にしていきたいと、屋号の「&」には「人と人が楽しくつながっていけるように」との思いが込められているそうです。
多くの人に「都筑野菜」のおいしさと魅力を知ってもらう機会に!
センター南駅が誕生して、30年。都筑区 総務部区政推進課・橋本課長に、まずは現在の都筑区の農業について伺いました。
「住宅地のイメージが強い都筑区ですが、住宅地の隣にまとまった農地があり、横浜市でありながら新鮮でおいしい野菜を手軽に食べることができる、市内でも有数の農業が盛んな地域です」
都筑区では、区内で採れた野菜や果物、卵などの食材を「都筑野菜」と名付け、都筑区総合庁舎駐車場横通路で定期的な朝市を開催するなど、地産地消に取り組んでいるそう。
「今回、駅に近く、たくさんの人が訪れる港北 TOKYU S.Cで『都筑野菜マルシェ』を行ったことで、都筑区の魅力である『都筑野菜』を、より多くの人に知っていただくきっかけになるとうれしいです。」
港北 TOKYU S.C.をはじめ、多くの商業施設がそろうセンター南駅周辺はとてもにぎやか。活気あるこのまちの特徴と魅力は、どこにあるのでしょうか。
「ファミリー層が多いことは、このまちの特徴と言えると思います。駅のすぐ横には、自然豊かな緑道や大きな公園が整い、地域のボランティアの皆さんによってきれいに保たれています。一方、大きな病院や区役所など、生活に必要な施設もそろっています。緑のすぐ近くで、都市機能を活用して便利に暮らせることは、このまちの大きな魅力です。子育て世代はもちろん、どの世代にとっても住みやすいまちだと思います。」
2024年に、区制30周年を迎える都筑区。「そして未来へ」をキャッチフレーズに、区制30周年を祝うイベントが行われます。「住む人にも、訪れる人にも、もっと都筑区を好きになってもらえるように職員一同、取り組んでいきます」と、話してくださいました。
■都筑野菜マルシェ概要------------------------------------------------------------------------------
開 催 日:2023 年 11 月 11 日(土)
開催時間:10:00~12:00
開催場所:港北 TOKYU S.C. A 館 1 階イベントスペース
協 力:& Arts Factory、
成澤 文子先生(管理栄養士、神奈川県・横浜市認定 はまふぅど
コンシェルジュ※)
※横浜市は、横浜の「食」と「農」をつなぎ地産地消を広める活動を行い、
市が主催する講座を修了された方を「はまふぅどコンシェルジュ」として
2006 年度から認定しています。
「はまふぅど」とは、よこはまの「はま」と「風土」「food」を組み合わせた言葉で、
横浜の地産地消を意味しています。
■「都筑野菜」をもっと知ってもっと楽しもう!-----------------------------------------------------
「いただきます!都筑野菜」サイトはこちら ↓
https://www.city.yokohama.lg.jp/tsuzuki/shokai/kogyo-nogyo/nougyo/itadakimasu.html
- 店名:
- 港北 TOKYU S.C.
- URL:
- https://www.kohokutokyu-sc.com/